研究企画委員会
保育・子育て総合研究機構について
保育・子育て総合研究機構(以下「研究機構」)は、認可保育園が蓄積してきた乳幼児の育ちについての多くの知見のほか、関連する諸科学の研究成果等を活用し、中長期の視野に立って調査研究を行うことにより、保育事業の健全な発展及び広く児童の福祉の向上に寄与することを目的として平成17(2005)年に設置されました。研究機構の扱う研究テーマについて
下記のような研究テーマについて中長期の視野に立って取り組むため、研究企画委員会を組織して具体的な企画、運営を行っています。- 子ども、子育て家庭の実態、意識に関するもの
- 保育、子育て支援の理念と実践に関するもの
- 前号に係る組織及び運営に関するもの
- 前各号に係る国内外の諸制度、施策に関するもの
- その他、研究機構の目的に沿うと認められるもの
今後その成果について、随時公表していく予定です。
研究機構についてのご照会等は下記までご連絡ください。
研究機構についてのご照会等は下記までご連絡ください。
Organization
2025.2
「令和3年度委託調査研究・研究成果報告書④」

著者の山竹伸二氏は哲学者です。哲学者というと腕組みしたいかめしい顔つきの人物が思い浮かびますが、氏はやさしい言葉で哲学を語ってくれます。タイトルにもありますように、ある法人傘下2園の現任保育者8名が書いた19のエピソード記述によって日々の保育実践をリアルに紹介しています。また、8名へのインタビューを著者が行い、自身の主観を排することなくそれぞれのエピソードについて語り合った記録も収録されています。
山竹伸二氏は現象学の本質観取の手法を駆使してエピソード記述とインタビューを分析し、保育実践に体現された保育の本質的な意味に掘り下げています。その内容は研究の前半で示された「自由の主体」に関する氏の優れた研究成果と突合されており、保育関係者には自らも身に覚えのある保育の出来事が現象学によって明らかにされた保育の意味や価値を再認識することができ、その経験は長く保育者としての仕事を下支えしてくれるに違いありません。「Ⅲ.保育実践から考える子どもの自由」からお読み頂いても面白くお読みいただけると思います。
なお、本研究は著者の『「自由の主体」が育つための保育実践に関する調査研究』(2020)の継続研究です。
山竹伸二氏は現象学の本質観取の手法を駆使してエピソード記述とインタビューを分析し、保育実践に体現された保育の本質的な意味に掘り下げています。その内容は研究の前半で示された「自由の主体」に関する氏の優れた研究成果と突合されており、保育関係者には自らも身に覚えのある保育の出来事が現象学によって明らかにされた保育の意味や価値を再認識することができ、その経験は長く保育者としての仕事を下支えしてくれるに違いありません。「Ⅲ.保育実践から考える子どもの自由」からお読み頂いても面白くお読みいただけると思います。
なお、本研究は著者の『「自由の主体」が育つための保育実践に関する調査研究』(2020)の継続研究です。
(読む手掛かり)
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「『自由の主体』を形成する保育実践に関する現象学的研究」
山竹伸二/同志社大学赤ちゃん学研究センター嘱託研究員
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山竹伸二/同志社大学赤ちゃん学研究センター嘱託研究員
Organization
2024.12
「令和3年度委託調査研究・研究成果報告書③」

川田氏に委託した調査研究は「子どもの最善の利益を考えた保育集団発達論」ですが、保育集団発達論という聞き慣れない言葉の中にこの研究のねらいがあります。それは保育園等の乳幼児施設は子どもが初めてであう社会や人間関係であるにも関わらず、それを選ぶことができない状況にあるため、そこにはどんな環境(保育)が相応しいのかということを研究したかったからです。園は待機児解消のために子ども目線より、大人の都合を優先する政策を中心に変化してきました。その意味で川田氏がこの研究をするにあたって「子どもの最善の利益」「保育集団」「発達」という3つの要素をピックアップして報告していただいたことは、本来どの園にも求められる共有の検討項目であり、確認すべき内容だと思います。
集団の中で子どもたち個々の発達については様々な研究がなされてきましたが、その集団をどのように規制し管理するかという方法論の方にどうしても注目が集まっていたことは否めません。しかし、子どもたちが関係性の中で育ちあう「保育集団」についてはもっと研究する必要があります。教育においても子どもの主体性や対話が議論されるようになりましたが、川田氏の報告書にあるように直接的・具体的な人や環境との関わりが豊かに保障され、子どもを含む構成員のコミュニケーションによって物事が展開していく生活に視点を当てた研究の始まりです。このことについては第1部の理論研究で紹介し、第2部として調査研究を通してこれらの課題を分析し、最後に総括的な議論が展開されています。
「研究成果報告書」というと、その表現方法からして難しく捉えられてしまうかもしれませんが、川田氏の報告書は比較的読みやすく、なおかつこれからの保育を模索している園にとっては大変役立つものになっておりますので、できるだけ多くの方に読んで活用していただきたいと思っています。
集団の中で子どもたち個々の発達については様々な研究がなされてきましたが、その集団をどのように規制し管理するかという方法論の方にどうしても注目が集まっていたことは否めません。しかし、子どもたちが関係性の中で育ちあう「保育集団」についてはもっと研究する必要があります。教育においても子どもの主体性や対話が議論されるようになりましたが、川田氏の報告書にあるように直接的・具体的な人や環境との関わりが豊かに保障され、子どもを含む構成員のコミュニケーションによって物事が展開していく生活に視点を当てた研究の始まりです。このことについては第1部の理論研究で紹介し、第2部として調査研究を通してこれらの課題を分析し、最後に総括的な議論が展開されています。
「研究成果報告書」というと、その表現方法からして難しく捉えられてしまうかもしれませんが、川田氏の報告書は比較的読みやすく、なおかつこれからの保育を模索している園にとっては大変役立つものになっておりますので、できるだけ多くの方に読んで活用していただきたいと思っています。
(読む手掛かり)
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委託調査研究
「子どもの最善の利益を考えた保育集団発達論」川田学/北海道大学大学院教育学研究院子ども発達臨床研究センター 准教授
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「子どもの最善の利益を考えた保育集団発達論」川田学/北海道大学大学院教育学研究院子ども発達臨床研究センター 准教授
研究成果報告書 別紙資料 アンケート調査
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Organization
2024.11
「令和3年度委託調査研究・研究成果報告書②」

【共同体編】は、乳幼児が生活の中で絶え間なく発揮している創造性に、驚きを持って影響を受ける保育者が、次なる保育を創造していくという共同体の在り方をテーマとしています。特に共同体を司る者=園長等が権威や権力的立場ではなく、保育者として内側から変革を創造する存在となりうることで、共同体が創造的共同体へと躍動することを論じています。
【個体編】は、共同体編と分かれ並走しています。個体編としては、人間と切っても切れない関係性である芸術・表現・創造・美・感性についての重要なポイントや、ひとりひとりの子どもと保育者がもつ感性や創造性を喚起するための支えについて明らかにするために、それぞれの言葉が起こしている混乱と意味を解きほぐし、芸術にまつわる事象を分類し、その可能性と留意点を洗い出すことを中心に行いました。
本研究で念頭に置いたことは「子どもと保育者の支えとなること」です。芸術・アートにまつわる事柄を扱いながらもただ、子どもに会うのがより楽しみになる、相手をも自分をもより生かす〔津守眞『子どもの世界をどうみるか 行為とその意味』NHKブックス 1987〕、そんな旅路が子どもと共にできる日常的な理論を目指しました。それが結果的に、芸術のよき理解者を増やし、芸術の時間を増やすことにもつながるのではと思っています。
【個体編】は、共同体編と分かれ並走しています。個体編としては、人間と切っても切れない関係性である芸術・表現・創造・美・感性についての重要なポイントや、ひとりひとりの子どもと保育者がもつ感性や創造性を喚起するための支えについて明らかにするために、それぞれの言葉が起こしている混乱と意味を解きほぐし、芸術にまつわる事象を分類し、その可能性と留意点を洗い出すことを中心に行いました。
本研究で念頭に置いたことは「子どもと保育者の支えとなること」です。芸術・アートにまつわる事柄を扱いながらもただ、子どもに会うのがより楽しみになる、相手をも自分をもより生かす〔津守眞『子どもの世界をどうみるか 行為とその意味』NHKブックス 1987〕、そんな旅路が子どもと共にできる日常的な理論を目指しました。それが結果的に、芸術のよき理解者を増やし、芸術の時間を増やすことにもつながるのではと思っています。
(読む手掛かり)
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委託調査研究
「子どもと芸術『乳幼児の創造性への影響とその還元』」(共同体編)」齋藤紘良/社会福祉法人東香会理事長(研究成果報告書)
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「子どもと芸術『乳幼児の創造性への影響とその還元』」(共同体編)」齋藤紘良/社会福祉法人東香会理事長(研究成果報告書)
「子どもと芸術『乳幼児の創造性への影響とその還元』」(個体編)トクマルシューゴ/音楽家(研究成果報告書)
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2023.8
「令和3年度委託調査研究・研究成果報告書」

久保健太氏に委託している「ローカル・ガバナンスによる地域福祉に関する研究」がいよいよ最終報告となりました。本研究は今回で3期目の委託となります。1期目の2017年「研究1」が開始されてから6年にわたる研究の集大成とも言える「研究成果報告書」となります。
久保氏の研究では、当初より研究者と保育者の往還的な研究を継続してきました。3期目の本研究では、往還を越えて研究チームに集まった大人たちが年齢、職種、専門性などさまざまな垣根を取り払い、子どもについて保育について共に記録し、考察し、議論を積み重ねてきました。それは、自分たちの保育を自分たちの手でつくるという民主的な組織運営の実験であったように思います。
研究チームによるエリク・H・エリクソンの人間関係の育ちの理論を使っての試行錯誤からは、保育者のありようや、保育者が育ち合うことができる組織づくりの可能性が見えてきました。豊かな「こどもまんなか保育」をつくるためには、さまざまな課題を乗り越え、豊かな保育者集団をつくっていくことが大切です。それは「こどもまんなか社会を実現しよう!」を掲げ、始動しているこども家庭庁の動きとも通じていくと思います。
久保氏の研究では、当初より研究者と保育者の往還的な研究を継続してきました。3期目の本研究では、往還を越えて研究チームに集まった大人たちが年齢、職種、専門性などさまざまな垣根を取り払い、子どもについて保育について共に記録し、考察し、議論を積み重ねてきました。それは、自分たちの保育を自分たちの手でつくるという民主的な組織運営の実験であったように思います。
研究チームによるエリク・H・エリクソンの人間関係の育ちの理論を使っての試行錯誤からは、保育者のありようや、保育者が育ち合うことができる組織づくりの可能性が見えてきました。豊かな「こどもまんなか保育」をつくるためには、さまざまな課題を乗り越え、豊かな保育者集団をつくっていくことが大切です。それは「こどもまんなか社会を実現しよう!」を掲げ、始動しているこども家庭庁の動きとも通じていくと思います。
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委託調査研究
「ローカル・ガバナンスによる地域福祉に関する研究3」
久保健太 大妻女子大学 専任講師
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「ローカル・ガバナンスによる地域福祉に関する研究3」
久保健太 大妻女子大学 専任講師
Organization
2023.6
「平成30年度委託調査研究・研究成果報告書」

本報告書の筆者である横浜国立大学大学院教授伊集守直氏は、経済・財政学者です。東京大学大学院生時代にスウェーデンへの2年間の留学経験があり、その後も家族と共に1年間スウェーデンで生活され、2人のお子様も現地の保育園に通っておられました。
福祉に手厚いとされる北欧諸国、とりわけスウェーデンは大学院やリカレント教育も含め小学校からの学費が無償化されていることや、女性の就労率や投票率の高さなど何かと比較の対象に取り上げられることの多い国です。また、幼児期からの民主主義教育や子育て支援施策の充実も注目に値します。一方で、こうした施策を支えるための税負担が高いことへの批判もあるようですが、World Happiness Report(世界幸福度調査2023)を見ると、1位からフィンランド、デンマーク、アイスランド、イスラエル、ネザーランド(オランダ)、そして6位にスウェーデンがランキングされています。7位がノルウェーですから北欧5か国が7位以内、日本はというと47位でG7の中では最下位でした。高負担であっても、教育、住宅、老後のために資金を溜め込む必要のない暮らしが高い幸福感をもたらすことがこの調査から窺えます。
伊集氏もやはりスウェーデンと日本の保育・子育て施策を対比して論じていますが、単に結果の数値のみを比べるのではなく、スウェーデンに関しては1960年台からの歴史的変遷も踏まえた報告が綴られています。1990年台からの日本との比較では、その背景にある福祉や民主主義、男女平等などについての政治哲学にまで踏み込んだ論考になっています。
中央政府(国)と地方政府(地方自治体)の政府間行財政関係を中心にした子育て支援策と保育サービスの議論は、これからの人口減少社会における保育の在りようを考えるうえでの具体的な示唆に富んだ調査研究報告です。ぜひともご一読ください。
福祉に手厚いとされる北欧諸国、とりわけスウェーデンは大学院やリカレント教育も含め小学校からの学費が無償化されていることや、女性の就労率や投票率の高さなど何かと比較の対象に取り上げられることの多い国です。また、幼児期からの民主主義教育や子育て支援施策の充実も注目に値します。一方で、こうした施策を支えるための税負担が高いことへの批判もあるようですが、World Happiness Report(世界幸福度調査2023)を見ると、1位からフィンランド、デンマーク、アイスランド、イスラエル、ネザーランド(オランダ)、そして6位にスウェーデンがランキングされています。7位がノルウェーですから北欧5か国が7位以内、日本はというと47位でG7の中では最下位でした。高負担であっても、教育、住宅、老後のために資金を溜め込む必要のない暮らしが高い幸福感をもたらすことがこの調査から窺えます。
伊集氏もやはりスウェーデンと日本の保育・子育て施策を対比して論じていますが、単に結果の数値のみを比べるのではなく、スウェーデンに関しては1960年台からの歴史的変遷も踏まえた報告が綴られています。1990年台からの日本との比較では、その背景にある福祉や民主主義、男女平等などについての政治哲学にまで踏み込んだ論考になっています。
中央政府(国)と地方政府(地方自治体)の政府間行財政関係を中心にした子育て支援策と保育サービスの議論は、これからの人口減少社会における保育の在りようを考えるうえでの具体的な示唆に富んだ調査研究報告です。ぜひともご一読ください。
(読む手掛かり)
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委託調査研究
「人口減少社会における保育を支える地方自治体のあり方に関する研究」
伊集守直 横浜国立大学教授
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「人口減少社会における保育を支える地方自治体のあり方に関する研究」
伊集守直 横浜国立大学教授
Organization
2021.9
「令和元年度委託調査研究・研究成果報告書」

本研究は、久保健太氏(関東学院大学専任講師)と、氏の周りに集まる保育者をはじめ多様なメンバーたちによって繰り広げられています。久保氏は報告書冒頭で「保育者が実践し、研究者が分析する。そのような研究に加えて、保育者と研究者が一緒になって記述するという研究ができないものかと思っています。」と述べています。そして、「基軸とする理論を保育者と研究者と多様なメンバーが共有することで『一緒になって記述する』という研究が可能になる」と考え、それを試みています。
保育の実践を保育者だけのものにするのではなく、研究を研究者だけのものにするのではなく、一緒になって記述しようとする新たな試み。それは研究の中核にある「ローカル・ガバナンス」を研究のあり方そのもので体現しているようにも思えます。ぜひ報告書を開いて、この「ローカル・ガバナンス」の研究チームの記述に触れ、各々が感じたことを自分たちの保育をつくること、社会をつくることの役に立てていただけたらと願います。
保育の実践を保育者だけのものにするのではなく、研究を研究者だけのものにするのではなく、一緒になって記述しようとする新たな試み。それは研究の中核にある「ローカル・ガバナンス」を研究のあり方そのもので体現しているようにも思えます。ぜひ報告書を開いて、この「ローカル・ガバナンス」の研究チームの記述に触れ、各々が感じたことを自分たちの保育をつくること、社会をつくることの役に立てていただけたらと願います。
(読む手掛かり)
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委託調査研究1
「ローカル・ガバナンスによる地域福祉に関する調査研究2」
久保健太 関東学院大学専任講師
(研究成果報告書)
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「ローカル・ガバナンスによる地域福祉に関する調査研究2」
久保健太 関東学院大学専任講師
(研究成果報告書)
Organization
2020.9
「平成30年度委託調査研究・研究成果報告書」

私たち保育に関わる者は「子どもの幸せ」を心に願いながら日々保育の営みを続けているのだと思います。では「子どもの幸せ」とはなんでしょうか、どうしたら子どもは幸せに生きていけるのでしょうか。その問いに山竹伸二氏は、「子どもの幸せ」は子どもの自由な生き方の中にあり、自由に生きる力を育むことが子育ての本質であると述べています。そして、自由に生きる力を持つ「自由の主体」を形成するためには、家庭だけではなく、保育の場が重要な役割を果たすといいます。
山竹氏と共に「自由の主体」の視点を通して保育の日常を見つめ直した時、「あぁやっぱり保育っていいな」と幸福感に包まれた私がいました。きっと、保育の場に身を置いている人それぞれの心にそれぞれに響く何かがあると思います。多くの方にこの「『自由の主体』が育つための保育実践に関する調査研究」の報告書を読んでいただきたいと願い、読む手がかりを書かせていただきました。
山竹氏と共に「自由の主体」の視点を通して保育の日常を見つめ直した時、「あぁやっぱり保育っていいな」と幸福感に包まれた私がいました。きっと、保育の場に身を置いている人それぞれの心にそれぞれに響く何かがあると思います。多くの方にこの「『自由の主体』が育つための保育実践に関する調査研究」の報告書を読んでいただきたいと願い、読む手がかりを書かせていただきました。
(読む手掛かり)
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委託調査研究1
「『自由な主体』が育つための保育実践に関する調査研究」
山竹伸二 大阪経済法科大学客員研究員/著述家
(研究成果報告書)
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「『自由な主体』が育つための保育実践に関する調査研究」
山竹伸二 大阪経済法科大学客員研究員/著述家
(研究成果報告書)
Organization
2019.9
「平成29年度委託調査研究・研究成果報告書」

保育・子育て総合研究機構の2年間にわたる研究報告が4本揃いました。それぞれ違う切り口の研究が「繋がっている」ことを感じてもらえれば次の段階へ進むエネルギーになります。
久保氏は本報告の冒頭で、「自分たちの手で自分たちの社会をつくる」と民主主義の定義を述べ、子ども理解の多面性を訴えています。太田氏は明治初期からの保育の先駆的な思想と実践史を研究し、行政と共に自治的、共同的な段階へ進む重要性を語っています。松沢氏は近世日本における子育てを私的な家族の中に囲い込んだ近代家族的発想から、社会のあり方そのものの変革を考える重要性を示してくれました。大豆生田氏は行政との協同により、そのことを保育実践研究の中で示しています。
みなさまが研究成果報告書を読む一助になればと、研究企画委員で研究成果報告書を読む手掛かりを作成しました。よろしければ、ご高覧ください。
久保氏は本報告の冒頭で、「自分たちの手で自分たちの社会をつくる」と民主主義の定義を述べ、子ども理解の多面性を訴えています。太田氏は明治初期からの保育の先駆的な思想と実践史を研究し、行政と共に自治的、共同的な段階へ進む重要性を語っています。松沢氏は近世日本における子育てを私的な家族の中に囲い込んだ近代家族的発想から、社会のあり方そのものの変革を考える重要性を示してくれました。大豆生田氏は行政との協同により、そのことを保育実践研究の中で示しています。
みなさまが研究成果報告書を読む一助になればと、研究企画委員で研究成果報告書を読む手掛かりを作成しました。よろしければ、ご高覧ください。
(読む手掛かり)
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委託調査研究1 近代以前の子ども・子育て
「近世日本における子育ての制度的枠組みー子育ての場としての家と村―」
松沢裕作 慶応義塾大学准教授
(研究成果報告書)
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「近世日本における子育ての制度的枠組みー子育ての場としての家と村―」
松沢裕作 慶応義塾大学准教授
(研究成果報告書)
委託調査研究2 近代以前の子ども・子育て
「伝統社会における子育て、とくに親と地域社会の協働を中心に」
研究代表者 太田素子 和光大学名誉教授
共同研究者 藤枝充子 明星大学教授
矢島直子 和光大学非常勤講師
研究協力者 舘かおる お茶の水女子大学名誉教授
(研究成果報告書)
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「伝統社会における子育て、とくに親と地域社会の協働を中心に」
研究代表者 太田素子 和光大学名誉教授
共同研究者 藤枝充子 明星大学教授
矢島直子 和光大学非常勤講師
研究協力者 舘かおる お茶の水女子大学名誉教授
(研究成果報告書)
委託調査研究3
「ローカル・ガバナンスによる地域福祉に関する調査研究」
久保健太 関東学院大学専任講師
(研究成果報告書)
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「ローカル・ガバナンスによる地域福祉に関する調査研究」
久保健太 関東学院大学専任講師
(研究成果報告書)
研究成果報告書
委託調査研究4
「保育者の質的キャリアアップ・キャリアパスに関する調査研究」
研究代表者 大豆生田啓友 玉川大学教授
共同研究者 北野幸子 神戸大学大学院准教授
髙嶋景子 聖心女子大学准教授
三谷大紀 関東学院大学准教授
(研究成果報告書)
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委託調査研究4
「保育者の質的キャリアアップ・キャリアパスに関する調査研究」
研究代表者 大豆生田啓友 玉川大学教授
共同研究者 北野幸子 神戸大学大学院准教授
髙嶋景子 聖心女子大学准教授
三谷大紀 関東学院大学准教授
(研究成果報告書)
Organization
2017.3
「保育者と子どもが心地よくかかわり合える音環境に関する研究 保育室の残響音に着目した調査研究報告書」

今回、同志社大学赤ちゃん学研究センターの小西行郎先生監修の下、同研究センターの志村洋子先生、高野裕治先生、東洋大学の藤井弘義先生に、保育室の音環境の実態調査をお願いしました。この調査研究は、「音」といっても単なる音量ではなく、「残響音」に注目したもので、そのために3つの建築様式の異なる園に協力をお願いしました。この調査で得られたデータは、それぞれの園の固有のデータというだけでなく、一般的な保育現場の音環境の実態を「見える化」したものになっています。
さらに、これらを踏まえて、溝口義朗先生と久保健太先生には、子どもの育ちの場において、子どもとともに歩み、ともに生き、理解し合う、応答し合う関係の重要性と、その関係を支える保育室の音環境とはどういうものかを考察して、報告書にまとめていただきました。
収録内容は、以下の通りです。
「保育室内残響時間及び室内音環境連続測定報告書A保育園」
「保育室内残響時間及び室内音環境連続測定報告書B保育園」
「別紙 C幼稚園での保育室内の残響に関するインタビュー逐語起こし」
さらに、これらを踏まえて、溝口義朗先生と久保健太先生には、子どもの育ちの場において、子どもとともに歩み、ともに生き、理解し合う、応答し合う関係の重要性と、その関係を支える保育室の音環境とはどういうものかを考察して、報告書にまとめていただきました。
収録内容は、以下の通りです。
「保育室内残響時間及び室内音環境連続測定報告書A保育園」
「保育室内残響時間及び室内音環境連続測定報告書B保育園」
「別紙 C幼稚園での保育室内の残響に関するインタビュー逐語起こし」
- 本報告書中の、A・B保育園での調査、およびC幼稚園でのインタビューの詳細データです。
(報告書A保育園)
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(報告書B保育園)
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(別紙 C幼稚園)
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Organization
2008.3
「乳幼児の育児と生活に関する実態調査」報告書


現在わが国は未曾有の少子化ですが、子育てをめぐるさまざまな困難が子どもを産み育てることを難しくしていることがその背景にあります。中でも多くの家庭では在宅で育児をしている3歳以下の子どもの時期は、身の回りの世話等についての親の負担が大きく、育児の悩みも多いものです。本調査はこの時期の親がどのように子育てをし、どのような子育ての困難を抱えているかを明らかにし、次世代育成のために彼らに対して求められる支援策を検討したものです。本調査事業の実施にあたっては、独立行政法人福祉医療機構子育て支援基金の助成を受け、保育・生活環境研究会(代表: 松田茂樹 第一生命経済研究所主任研究員他、保育、教育、就労問題等の分野に関する学識経験者で構成)に委託し実施しました。
調査の主な結果については、ぜひ別添の報告書及び概要をご覧下さい。
≪ご意見・ご感想等のお願い≫○ご意見・ご感想等ありましたらぜひ(公社)全国私立保育園連盟事務局(研究機構担当)まで、FAX(03-3865-3879)かメール(ans@zenshihoren.or.jp)にてお寄せください。(ご意見・ご感想、所属先等を書いてお送りください。)今後の研究機構事業の参考にさせていただきますので、何卒よろしくお願いいたします。
調査の主な結果については、ぜひ別添の報告書及び概要をご覧下さい。
この度の報告書で誤植がありました。
「54ページの図表4-16の凡例は、保育園と在宅が逆となっています。」
誠に申し訳ありません。 訂正の上、お詫び申し上げます。
≪ご意見・ご感想等のお願い≫○ご意見・ご感想等ありましたらぜひ(公社)全国私立保育園連盟事務局(研究機構担当)まで、FAX(03-3865-3879)かメール(ans@zenshihoren.or.jp)にてお寄せください。(ご意見・ご感想、所属先等を書いてお送りください。)今後の研究機構事業の参考にさせていただきますので、何卒よろしくお願いいたします。
(概要版)
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(報告書)
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Organization
2006.3
「乳幼児をかかえる保護者の子育ての現状」調査報告書


保育園等による保護者に対するサポートは、育児不安や子育ての悩みの軽減、出産意欲にどのように影響しているのか
本調査は、主に「① 乳幼児を抱えた保護者の子育ての悩み・不安、出産意欲、保育園・幼稚園、子育て広場等の相談・サポートの実態を把握すること。② そうした機能が、保護者の子育ての悩み・不安を解消し、出産意欲を高めることに寄与しているか把握すること。」を目的に行いました。本調査事業の実施にあたっては、独立行政法人福祉医療機構子育て支援基金の助成を受け、子育て環境研究会(代表: 松田茂樹 第一生命経済研究所副主任研究員他9名の研究者、園長)に委託し実施しました。主たる結果としては、保育園等による保護者に対するサポートは、育児不安や子育ての悩みを軽減すること。またそうしたサポートにより、とくに育児不安からもたらされる母親の第二子以降(追加)出産意欲の減退を防ぐこと等が明らかとなりました。
調査の主な結果については、ぜひ別添の報告書及び概要をご覧下さい。
(概要版)
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(報告書)
はじめに・要旨・第1章・第2章
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はじめに・要旨・第1章・第2章
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(報告書)
第3章・第4章・第5章
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第3章・第4章・第5章
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(報告書)
第6章・第7章
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第6章・第7章
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(報告書)
第8章・第9章・第10章・第11章
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第8章・第9章・第10章・第11章
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(報告書)
第12章・第13章
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第12章・第13章
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(報告書)
付属資料・調査票・執筆分担
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付属資料・調査票・執筆分担
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Organization
2007.1.19
「新しい保育所保育指針作成への提言(中間報告)」
全国私立保育園連盟「保育・子育て総合研究機構」の委嘱により組織された「新しい保育指針を考える会」は『新しい保育所保育指針作成への提言(中間報告)』をまとめました。
同中間報告は、先般1月25日の厚生労働省「第3回「保育所保育指針」改定に関する検討会」のヒアリングの際に配布し説明を行いました。全私保連の会員保育園をはじめ関係機関や、保育に携わる多くの方々にお目通し頂き、保育の質の向上に資することができれば幸甚です。
同中間報告は、先般1月25日の厚生労働省「第3回「保育所保育指針」改定に関する検討会」のヒアリングの際に配布し説明を行いました。全私保連の会員保育園をはじめ関係機関や、保育に携わる多くの方々にお目通し頂き、保育の質の向上に資することができれば幸甚です。
「新しい保育所保育指針作成への提言(中間報告)」
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保育・子育て総合研究機構 ニューズレター
全国私立保育園連盟「保育・子育て総合研究機構」では下記のニューズレターを発行しています。下記のバナーからもご覧頂けます。ご意見・ご感想等ぜひお寄せください。
Organization
ニューズレター(NEWSLETTER) No.1

1「研究機構」の現状とこれから
2 今後の保育研究のありよう
3 諸外国の保育と対話しよう・・・スウェーデン
「私の園」を語れる保育者・保護者として育ち合う
2 今後の保育研究のありよう
3 諸外国の保育と対話しよう・・・スウェーデン
「私の園」を語れる保育者・保護者として育ち合う
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ニューズレター(NEWSLETTER) No.2

巻頭言 保育カリキュラムと保育評価の方法を探る
Report 子育て不安や出産意欲の把握と保育園の相談
機能の充実に関する調査分析結果報告
研究参加の呼びかけ
「時代への挑戦」として、保育園が子育てに共同性を取り戻していこう
Report 子育て不安や出産意欲の把握と保育園の相談
機能の充実に関する調査分析結果報告
研究参加の呼びかけ
「時代への挑戦」として、保育園が子育てに共同性を取り戻していこう
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ニューズレター(NEWSLETTER) No.3

巻頭言 研究企画委員会および研究機構が関与する最近の動き
Report 諸外国の保育と対話しよう…米国
学びの軌跡
子どものその子らしさにつながる保育士の懐の深さ
Report 諸外国の保育と対話しよう…米国
学びの軌跡
子どものその子らしさにつながる保育士の懐の深さ
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ニューズレター(NEWSLETTER) No.4

巻頭言 「養護」をどう考えたらいいのだろうか
Report 諸外国の保育と対話しよう…公開セミナーより
学びのふりかえり 公開セミナー*保育の質を高めるために
Report 諸外国の保育と対話しよう…公開セミナーより
学びのふりかえり 公開セミナー*保育の質を高めるために
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ニューズレター(NEWSLETTER) No.5

私論 園長による内部研修(園内研修)を考える
考察 《評価すること》を評価する
実践例 園内研修・・・保育実践を主体性あるものに
考察 《評価すること》を評価する
実践例 園内研修・・・保育実践を主体性あるものに
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ニューズレター(NEWSLETTER) No.6

保育者が育つ保育の場づくりをめざして
保育所保育指針の告示化と自己評価
総合施設から認定こども園への取り組み
保育所保育指針の告示化と自己評価
総合施設から認定こども園への取り組み
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ニューズレター(NEWSLETTER) No.7

お誘い『ワークブック1』で園内研修してみましたか?・・・保育の評価、現状をふまえて、研究機構から1つの具体的提案
実践 園内研修、さあアクション!・・・「『保育の質』を高めたい!」を「祈り」で終わらせないために・・・
実践例1『ワークブック1』との出会い・・・自園の保育の質を考えるとき
実践例2”気づき”の研修・・・園内研修を行ってみて
実践 園内研修、さあアクション!・・・「『保育の質』を高めたい!」を「祈り」で終わらせないために・・・
実践例1『ワークブック1』との出会い・・・自園の保育の質を考えるとき
実践例2”気づき”の研修・・・園内研修を行ってみて
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ニューズレター(NEWSLETTER) No.8

保育理念に添った「保育課程」をつくりたい
「保育課程」は誰のため?何のため?
「保育課程」何をしたらいいの?
諸外国の保育と対話しよう・・・米国
「保育課程」は誰のため?何のため?
「保育課程」何をしたらいいの?
諸外国の保育と対話しよう・・・米国
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ニューズレター(NEWSLETTER) No.9

めぐりめぐる季節の中で
全職員が保育を語り合う土壌としての保育課程
保育の質を高める体制と研修に関する研究
全職員が保育を語り合う土壌としての保育課程
保育の質を高める体制と研修に関する研究
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ニューズレター(NEWSLETTER) No.20

保育における学びの物語を通した子ども観の再考
諸外国の保育と対話しよう
幼稚園生活は、生きる力の源
諸外国の保育と対話しよう
幼稚園生活は、生きる力の源
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ニューズレター(NEWSLETTER) No.22

一人で育てる子育てから、みんなで育てる子育てへ
求められる能力と保育
認定こども園から見た「幼稚園」
求められる能力と保育
認定こども園から見た「幼稚園」
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ニューズレター(NEWSLETTER) No.23

「ワークシート」第1号は夏を目標に
幼保合同研究チームの今とこれから
「ミラーニューロン」と「心の理論」
幼保合同研究チームの今とこれから
「ミラーニューロン」と「心の理論」
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ニューズレター(NEWSLETTER) No.29

「子ども理解」を語り合い/分かち合いませんか
…第39回保育総合研修会第8分科会
「子どもとの出会いを語る」
…第39回保育総合研修会第8分科会
「子どもとの出会いを語る」
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