青年会議

活動報告

Report

2024.08.05

岩手県私立保育連盟青年会の紹介

1  岩手県とは
①  場所
 本州の北に位置し、北海道に次いで2番目の広さを誇ります。2023年1月12日にアメリカの The New York Times(ニューヨーク・タイムズ)が「52 Places to Go in 2023(2023年に行くべき52か所)」を発表し、イギリスの首都ロンドンに続く2番目に盛岡市が紹介されました!盛岡市は岩手の県庁所在地であり、「歩いて回れる宝石的スポット」と高評価を得て、東京から新幹線でおよそ2時間で気軽に行けるところです。
②  グルメ
 三陸産の海の幸が豊富にあり、「牛乳瓶を使った雲丹(うに)の瓶詰」などが有名です。また、「冷麺」「わんこそば」「じゃじゃ麺」といった3大麺や、前沢牛、50種以上の具材から選んで作る福田パン、個性溢れるコーヒー喫茶店などなど、食のメリーゴーランドとも言えるグルメがたくさんあります!
③  自然と歴史
 県内には、安比高原スキー場や岩手公園、八幡平温泉郷、久慈琥珀、リアス式海岸など数々の見どころがあります。角塚古墳や平泉遺跡群、藤原三代を祀る寺など歴史文化に触れることのできるスポットも数多く存在し、日本最古の遺跡と言われる金取遺跡もあるので歴史好きな人には堪りません。

2  岩手県青年会の概要
 岩手県私立保育連盟青年会は2015(平成27)年に発足し、会員8名からスタートしました。規定年齢や後任不足により2021(令和3)年には3名と減少しましたが、現在では13名もの同志が集まっています。少しずつ力を伸ばし、岩手県全体を盛り上げ、これからの時代を担う子どもたちの夢や未来を支えていけるように活動をしています。

3  初めての研修会
 コロナ禍での制限により人と人との直接の関わりが激減し、コミュニケーションの希薄さや連携(交流)が思うようにできない日々が続きました。その後に制限が緩和され、落ち着きを取り戻してきたということもあり、岩手県青年会として初めての研修会を執り行いたいという気持ちと、岩手県全体を活性化していきたい想いから、青年会としてできることは何か、青年らしさとは、を常に自問し、Zoomを活用しての参加だけではなく、より実践的な学びと交流を行うことができ、現場に生かしていけることはできないか、チーム内で協議しました。そして初めて行う研修会を、年度始めで忙しい時期でしたが、4月20日(土)に開催することができました。
 当日は、体操教室の外部講師を招き、「子どもの行動理解と支援」と題して行いました。
 前半の講義(知識)では、子どもたちが示す運動面のつまずき(①姿勢が悪い子ども・②身のこなしが悪い子ども・③協調運動が不器用な子ども)、つまずきの背景と援助の考え方について理解を深め、知識を学びました。後半の実技(知識の実践)では、人が社会の中で生きていくうえで必要なさまざまな適応能力、体を自分の思うままに動かすことや、姿勢を保つ、バランスをとる、手を巧みに使いこなすなど、これらの発達を促す活動(持続的な筋収縮・バランス・身体図式・両側協応・シークエンス)をマット、鉄棒、跳び箱、縄、ボール、用具の運動遊びを通じて体感することで、前半で得た知識をより洗練した形で得ることができました。
 参加者からは「運動会に向けた活動の中での遊具の使い方に、新たな発見を知ることができた」「うまくできない子どもに対して、体の使い方や遊具に対するステップアップを具体的に知ることができた」など、好評をいただきました。
 年度が始まったばかりの土曜日開催、初めて行われる研修会ということもあり、参加者が集まらないのではとの懸念がありましたが、岩手県全域から約 70名が集まっての開催となり、今後の活動に弾みをつける良き研修会となりました。

4  北海道・東北ブロック会の開催
 6月27日、北海道・東北ブロック会(北海道、秋田県、山形県)と全私保連青年会議の伊藤会長にもお越しいただき、「2024年1月1日に起こった能登半島地震を振り返り、東日本大震災から13年『あの頃と今、そして未来への備え』」と題して、岩手県宮古市にある「認定こども園 あかまえこども園」での視察研修、および岩手県青年会メンバーとの交流を深める親睦会を開催しました。
 視察研修では、あかまえこども園園長の小関憲一先生より当時の被災地状況の写真や災害発生時の映像等を見せていただき、13年という年月が経過していますが、今なお忘れることのできない大きな衝撃のシーンでした。地震の発生時、当時の保育園での避難状況、東日本大震災を経験したことで役立った事案、これから起こるかもしれない災害に対する対策や備えについて、さらに、災害で学んだ教訓、これから発生するかもしれない災害に対しての心構えを教えていただきました。

5  岩手県青年会のこれから
 私たち青年会は「青年会だからできることとは?」
「青年らしさとは?」を常に念頭におき、私たちができること、私たちにしかできないことを考え、次世代につなげていき、研修会や勉強会、情報交換会などさまざまな経験を通して、日々成長していきます。また、初めての研修会は垣根を超えた岩手県全体で開催できました。私保連だけではなく日保協、全保協の他、養成校などを巻き込み、岩手に根付いた取り組みを行い、岩手にいる子どもたちが明るく、楽しく、安心して過ごせる環境を目指し、保育環境の向上を図っていけるよう活動していきます。
 多様化する現代において、さまざまな変化に対応していく必要性がある中で、私たち青年会は国の政策をただ受け入れるのではなく、それらに関する知識や情報共有を行い、今ある問題に対して声を上げ、互いに意見を出し合い行動していくことが大切だと思います。また、現場だけではなく法人運営などのハードの部分においても幅広い分野に目を向け、会員それぞれが切磋琢磨し、縦横のつながりをより強靭なものとしていきます。
 岩手県は本州一面積が広く、距離があることや、メンバーの半数以上が現場職(保育職)ということもあり、すべてのメンバーが揃って直接顔を合わせて交流する機会は少ない状態ではありますが、保育に対する想いは一つ!全力で活動していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。

 
(福島大輔/岩手県私立保育連盟青年会議長、かがの保育園副園長)

 
初めて開催した研修会「子どもの行動理解と支援」の様子