3 コロナ禍の今だからこそ、学ぶべきこと
昨年から続くコロナ禍で、多くの活動やイベントができなくなってしまいました。青年部として集まる機会も限られ、オンライン中心の会議に終始していましたが、こんな時だからこそ、実際に顔を合わせての情報交換や共有が必要だと感じています。
◆青年部がコロナ禍で取り組んだ主な活動
① 緊急事態宣言明け直後の情報交換会
② 初のオンライン就職説明会(主催は保育協会)
③ コロナ発生対応マニュアルの講演
④ 人材紹介業者を知る研修会
⑤ キャッシュレス勉強会(オンライン)
この他にも学びたいテーマはありましたが、これだけの研修に取り組めたことは大きな成果であったと思います。
福岡市保育協会の総務部管轄組織として、昭和60 年に結成された青年部は、福岡市保育協会加盟園に所属する45 歳以下のメンバーで構成されています。令和3年4月現在、280を超える加盟園の中から32 名の部員が加入している若い組織です。
毎年、定年による卒部と積極的な勧誘努力による入部を繰り返していますが、多い時には部員が50名近く所属する時代もありました。現在では第2次ベビーブーマー世代が卒部の時期に差し掛かり、部員数は減少傾向にあります。しかし、青年部が行ってきたさまざまな活動に興味を持ち、入部を検討したいという問い合わせがあったり、各園の園長先生からご子息を入部させたいといった問い合わせも増えており、毎年のように若い力が加わっています。
2 期待される青年部でありたい
平成27 年に青年部から保育協会に起案して、初めて「就職フェア」を立ち上げた頃から、青年部の活動が注目されるようになりました。就職フェアはすぐに協会内の大きな行事の1つとなりました。協会内の広報調査委員会と協力しながら、事前準備・会場運営・養成校への告知・分析・検証といったPDCAサイクルの経験を重ねることで部員たちは自信と責任感を高め、より積極的に活動する集団に成長していったと思います。そして、このフェアをきっかけに職員採用につながった事例は数知れず、加盟園からの信頼や期待を感じるようになりました。
この「青年部への期待」は、実は就職フェアのような具体的取り組みに対してのみではありません。各園が抱える課題は常に存在し、その解決のために「すぐに反応」、「タイムリーに取り掛かる」ことへの期待だと思います。「この問題、青年部で動いて、解決してもらえないかな?」と、園長会などでお声掛けいただくことがよくあります。親会では対応が難しく、また各園単体では対処できないような問題が多く存在するからです。職員の離職の問題、人材紹介コストの問題、取捨選択が難しいICT に関する問題、定員割れの常態化に関する問題など、挙げればきりがありませんが、すぐに解決するのは難しい、
青年部メンバーは、そういう危機感を持っている各園と意識を共有しながら活動しています。ボランティアのように振る舞うことがあっても、自分たちのこととして真剣に議論をしてきました。自分(自園)さえよければいいというメンバーがいないのが、私たちの魅力だと思っています。これは、歴代の先輩方から受け継いできた教えでもあります。
3 コロナ禍の今だからこそ、学ぶべきこと
昨年から続くコロナ禍で、多くの活動やイベントができなくなってしまいました。青年部として集まる機会も限られ、オンライン中心の会議に終始していましたが、こんな時だからこそ、実際に顔を合わせての情報交換や共有が必要だと感じています。
◆青年部がコロナ禍で取り組んだ主な活動
① 緊急事態宣言明け直後の情報交換会
② 初のオンライン就職説明会(主催は保育協会)
③ コロナ発生対応マニュアルの講演
④ 人材紹介業者を知る研修会
⑤ キャッシュレス勉強会(オンライン)
この他にも学びたいテーマはありましたが、これだけの研修に取り組めたことは大きな成果であったと思います。
4 就職支援サイトとの連携
保育士人材確保の問題は、常に多くの園での課題です。何百人も集める就職フェアができない状況で、今年度は大手就職支援サイト「保育士バンク」との協働による福岡市専用就職支援サイトを立ち上げました。昨年オンライン説明会の難しさを経験し、リアルタイムでなくても求職者が情報収集できる今回のやり方に活路を見出すことにしました。
今年9月~11 月までの3か月の掲載期間で、市内約170 園の情報を得ることができます。福岡市こども未来局の方にサイト内の福岡市の紹介動画に出演いただくなど、官民挙げての取り組みとなっています。現時点での成果はまだわかりませんが、「失敗しても次に生かせばいいったい!」という思いで、新しいことに挑戦し続けようと思っています。
*福岡市専用就職支援サイト
https://www.hoikushibank.com/special/fukuoka
5 全国の青年部の仲間たちへ
現在、福岡市保育協会の理事会メンバーはほとんどが青年部出身者であり、意思の疎通が図りやすい関係にあります。前述の就職支援サイトもそうですが、私たちのさまざまな提案に積極的に耳を傾けてくれる、とてもありがたい環境です。そんな私たちの取り組みや挑戦、時には失敗も、積極的に全国に発信していけたらと思っています。コロナ禍で人の往来が制限される中、必要なのは「情報発信」だと思います。周りが見えない中で、何か行動を起こすことは不安ですし、より勇気が必要です。オンライン研修などで得られる知識もありますが、同じような立場の青年部の仲間の奮闘や全国各地の特色ある保育実践を知り、さまざまな情報を得ることで、希望を持って前に進んでいけると思います。
全国の皆さん、これからも福岡市保育協会青年部をよろしくお願いします!
福岡市保育協会青年部部長
(高美台保育園園長)
古賀圭一郎先生