公益社団法人 全国私立保育園連盟

研修報告

平成29年1月16日から20日にかけて、保育カウンセラー養成講座第64回ステップⅠを和歌山県白浜町で開催しました。

様々な体験学習を通して、保育カウンセリングの基礎を学ぶことが出来ました。

3日目には、白百合女子大学の大野祥子先生より「家族関係の心理学」の講義を受けました。今の家族がどのような状況にあるのか?その状況を作った背景は何か?私たち保育者が支援をするうえで必要な知識を得ることが出来ました。

今年度の本講座はこれで終了となります。来年も一緒に学びましょう。

保育カウンセラー養成講座 2017年度開講案内ダウンロード

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研修開催期間
平成28年11月9日~11日
会場
新潟県・万代シルバーホテル

01 11月9日~11日新潟万代シルバーホテルにて、東京家政大学の那須信樹先生、篠原保育医療情報専門学校の鈴木健史先生、諏訪保育園園長の島本一男先生、大妻女子大学の岡健先生を講師にお迎えし、保育の記録について学びました。

 02初日は那須先生の、日常の記録を活用して保育の質を上げる記録のあり方や、園内研修のあり方のお話を聴きました。二日目は、鈴木先生がファシリテ―タ―となり、保育の中で大切にしたい価値を各グループで文字や絵で表現し、聴く・伝えることの大切さを意識しながら共有し合いました。その後、島本先生が保育園で実際に活用されている記録を通して、集団で活動する指導計画ではなく集団をつくる指導計画の必要性を学び、各グループで計画書を作成し、共有しました。

 03最終日の岡先生は、保育の中で振り返るものとして位置づくための記録のあり方や、記録を活用した園内研修のあり方についてお話してくださいました。3日間を通して、「記録とは何だろう?」「何のために記録をするのか?」に立ち帰り、今の保育の質が問われる中で、保育実践を「見える化」していくためにどんな記録にすべきかをひとりひとりが考えさせられた研修でした。

 

1寒さも厳しくなってきた12月3日-4日の2日間で、保育カウンセラー養成講座第22回ステップアップを、福岡県福岡市で開催いたしました。

今回の講義テーマは「ファシリテーション」でした。当講座としては初の土日での開催でしたが、24名の参加者とともに学びを深めてきました。カウンセリングマインドを持った参加者達は、それぞれが影響しあい、温かくゆったりとした時間を共有し、自己理解、他者理解を深めたようです。

2ファシリテーションとは、会議、ミーティング等の場で、発言や参加を促したり、話の流れを整理したり、参加者の認識の一致を確認したりする行為で介入し、合意形成や相互理解をサポートすることにより、組織や参加者の活性化、協働を促進させるリーダーの持つ能力の1つです。

3保育の現場は集団が基本です。その中で、ファシリテーションを学んだ人がいると、より良い関係性を築けるようになります。まさに保育現場に必要な力なのではないでしょうか。

当委員会では、これからもステップアップとして、様々な講座を企画していきます。

 

 

 

第63回ステップⅠが20年ぶりに大分県の温泉地、リゾーピア別府で開催されました。受講者50名中、九州地区から28名の方にご参加をいただきました。

1今回の講座は、カウンセラーで臨床心理士の大竹直子先生(千葉大学)に2日間に渡りご講義をいただきました。

「保育現場に必要なカウンセリング理論」の大竹先生の講義では、自分を知ることの必要性、傾聴することの大切さ、保育現場において保護者の話を聴くときの流れや大切なポイントについて学びました。

また、「コミュニケーショントレーニング」では、ワークを中心に学んでいきました。2人組、4人組、6人組で「話す」「聴く」を丁寧に行い、その中で気づいた自分自身の課題、その課題に向けて何が必要になってくるのか、何を大切にするのか等を考え、これまでの自分を振り返るための時間を持ちました。講義の中で、大竹先生が受講生と実際にカウンセリングを行う場面もあり、プロのカウンセリングを目の前で見る貴重な体験となりました。

2「家族関係の心理学」では、発達心理学、家族心理学がご専門の大野祥子先生(白百合女子大学)にご講義いただき、家族の定義や現代の家族に起こっている問題、今後求められることは何かをクイズ形式で考えていきました。

3「体験からの気づき」の講義では、トラストウォークを行い、雨上がりの心地よい風を感じる芝生広場で、相手の気持ちに寄り添いながら、体験演習を行いました。

別府の地で、明るく元気な受講生の皆さんと過ごす時間はとても楽しく、有意義なものであり、内容の濃い、充実した4泊5日となりました。

平成28年10月17日(月)から21日(金)まで、保育カウンセラー講座第41回ステップⅡが長野県のエクシブ軽井沢において開催されました。今回は50名の方にご参加いただきました。

1・2日目の保育カウンセリングの理論と技法Ⅲでは、「ロジャーズのカウンセリング理論」について学びました。講義冒頭にアイスブレーキングを行うことで、参加者の緊張を和げることからはじまり、講義へと移りました。

 

写真①※アイスブレーキングとは、初対面の参加者同士が共にワークをすることで、コミュニケーションを取りやすい雰囲気を作り出し、緊張をほぐすための手法です。

3日目の保育カウンセリングの理論と技法Ⅳでは、「交流分析」について学びました。エゴグラムを通して、今の自分自身を知るワークを行いました。

 

 

 

写真②※エゴグラムとは、アメリカの心理学者エリック・バーン博士が創始した人間関係の心理学理論に基づいて作られた性格診断テストです。交流分析の理論をもとに自己理解・他社理解を深め、それぞれの違いを認め、受け入れられるようになれば、さまざまな問題に対して、事実を見極めて最善の解決方法を導くことができるようになります。

 

 

 

写真③※4日目の講座最後の夜に行われる「お別れパーティー」では、グループごとに簡単な寸劇をしました。 

 

 

 

 

 

明るく元気な参加者の皆さん…今回のご縁を大切にしてこれからの保育に励んでいただきたいと願っています。

園長セミナー2016 in 清里

研修開催期間
平成29年9月14日~16日
会場
山梨県・清里

019月14日~16日山梨県清里にある公益財団法人キープ協会清泉寮に全国各地から64名の参加者が集い園長セミナーが開催されました。

初日は汐見俊幸先生をお招きし保育のグランドデザインについてお話しいただき、2日目はそれを受ける形で久保健太先生と研修部員の園の実践を交えながら保育を深めました。

02そして夕刻からは小西貴志(ゴリ)さんと坂上秋津さん(あきっちゃん)の森の散策、スライドショーに心を癒され懇親も深まりました。

3日目は井桁容子先生をお招きし乳児期からの丁寧な保育の大切さや人として対応することの大切さを学びました。

03それぞれに何か一つは園に持ち帰ることができたのではと感じています。

012016年9月5日~9月9日の5日間で静岡県浜松市のグランドエクシブ浜名湖にて、

保育カウンセラー養成講座第22回ステップⅢが開催されました。

ステップⅠ・ステップⅡを修了して、今回のステップⅢに参加したのは49名でした。

台風の進路が心配されましたが、大きな影響なく無事に終えることができました。

 

 

 

 

022日目の講義「保育ソーシャ ルワーク」の様子です。

●ソーシャルケースワークとは本人の中にある力を信頼し、本人が課題を乗り越えていくという変化の過程に参加するものです。決して問題を援助職が一方的に解決することではありません。問題をゆたかに経験することを促進し、そうした問題を生み出す社会構造を改革することを本人から負託されているものです。

 

 

これは、ある「場面設定」に基づいて、ソーシャルワーカー・母親・観察者の役割をもって、自分たちであれば、この場面でどのような対応をするかを交代しながら演じているところです。

 

033日目の「保育カウンセリングトレーニング」の様子です。 

●保育カウンセリングトレーニングとは保育士として相談を受ける際、必要なことに焦点を当ててトレーニングを行う研修です。

 

 

 

 

トレーニングの中心は、「話の中の感情」に注目することでした。話し手・聴き手・観察者を順に交代しながらのグループ実習です。これまで学んできた技法を頭に置きながら、相手の話の感情に注目して聴き手としての役割を果たすことの難しさを身をもって経験する時間となりました。

4日目は「保育カウンセリングの理論と技法Ⅳ-成長指向の保育カウンセリング-」の講義です。

長年、保育カウンセラー養成講座を支えて頂いている清水幹夫先生(多摩心理臨床研究所所長)にご講義頂きました。午前は座学が中心で、所々で講義を聴いた感想を隣同士の受講生でシェアしながら進みました。学んだことを互いにシェアすることで、記憶の定着を促す効果があるそうです。 

午後は清水先生が全員の前でワークのモデルを示し、その後、受講生も実際に自己生成ワークに取り組みました。

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そしてこの日の夜は…お別れパーティーを行いました。「ステップⅢで心に残っていること」「月曜日からはこうしてみようかな」「同室の方へのメッセージ」など、その他何でも、というお題で、壇上で一言ずつ話して頂きました。

これまで共に学んできた皆様からの溢れる想いを聴き、委員としても心が揺さぶられた時間となりました。

 

平成28年6月20日(月)~6月24日(金)まで長野県の蓼科にて保育カウンセラー養成講座の第40回ステップⅡが開催されました。今回の講座の内容について写真とともにご紹介します。

1まずは、2日目の保育カウンセリングの理論と技法Ⅲの風船のワークです。自分一人で、ポンポンと上へ弾ませるところから始まり、二人組、四人組へと人数を増やし、風船のバレーを行っています。人数が増えれば増えるほど、風船が地面に落ちないようにするための工夫が必要になるという気づきが受講生の中から上がりました。保育の現場でも、一人で一人の子どもをみることは難しくありませんが、子どもの数が増えれば増えるほど、私たち保育者がいかにルールや連携といった共通の認識を持てるかが大切だと学びました。

2次は、3日目の保育カウンセリングの理論と技法Ⅳでの「こんなときなんと言いますか?」のワークです。保育の現場でよくある事例を読み、自分ならどんなセリフを言うかを考えて、実際に演じてみているシーンです。

そして、最後に3日目の夜に行われた「フリートーク広場」をご紹介します。今年度から全員参加のプログラムとなりました。4~5人のグループに分かれ、テーマの「職場の人間関係」について、約1時間半の話し合いをしました。多くの受講生の方との交流の機会になったようです。

3ステップⅠの学びをもとに、「自他を理解する」「自他を受容する」という今回の目的に向かって学び合った受講生35名は、笑顔に溢れた最終日を迎え、帰路に着きました。

研修開催期間
平成28年5月30日(月)~6月3日(金)
会場
和歌山県・白浜町

1平成28年5月30日(月)から6月3日(金)まで、サミットが終わったばかりの三重県鳥羽にて、保育カウンセラー養成講座の第62回ステップⅠが開催されました。

講座4日目に行う「体験からの気づき」では、様々なワークを通して学びを深めていきます。トラストウォークでは、目を閉じた状況の中でパートナーに援助してもらいながら、水に触れたり、風を感じたり、貝殻に触れたりといった経験をします。

2そのプロセスの中で、他人を信用することや他人に信用してもらうこと、また、視界から得る情報の多さに気づくことで、カウンセリングに大切な、クライアントに寄り添う感覚などを学ぶことができたのではないでしょうか?

3参加者も、最初は恐怖を感じていたようでしたが、寄り添いあう感覚を味わうことで多くの気づきを得られたようです。

保育の中で必要不可欠となったカウンセリングの学びを72名の参加者と私たちスタッフ一同で共有できたことをうれしく思います。

 

研修開催期間
平成28年2月23日(火)
会場
東京都・浅草ビューホテル

01平成28年2月23日(火)浅草ビューホテル(東京)にて全私保連青年会議主催による第11回特別セミナーが、「リーダーの視点」~果たすべき役割とこれからの広報戦略!~をメインテーマに、講演会、パネルディスカッションの二部構成で開催されました。

第一部では、矢藤誠慈郎氏(岡崎女子大学教授)による講演「保育の質を高める人材育成」〜組織マネジメントの視点から〜と題し、ご講演いただきました。

経営とはお金を儲けようとすることではなく、限られた資源を活用して最大限の成果をあげようと努力や工夫のことである。したがって、保育施設に「経営」は欠かせない。保育施設が経営を意識してきていないとは言わないが、経営の対象が何かについては十分に理解されていないかもしれない。最も重要なのは組織の「価値」を経営(マネジメント)すること。保育施設で言えば、質の高い保育をして子どもの最大限の育ちを保障することができていなければ、保育施設としての価値を問われることになる。では、どうすればいいのか。現場の先生が良い保育を考えて出来るようにならなければならない。一人で考えるのではなく、組織で考えていく必要がある。

02第二部では、パネリストに大江恵子氏(りとるぱんぷきんずグループ 統括園長)、瀬木葉子氏(株式会社保育のデザイン研究所 代表取締役)、志賀口大輔氏(なごみこども園 園長)、脇淵竜舟氏(全私保連青年会議 副会長)、第一部でご講演いただいた矢藤誠慈郎氏にコーディネーターで再びご登壇いただき、パネルディスカッションを行いました。

パネルディスカッションでは、リーダーとして果たすべき役割と広報戦略を、それぞれの立場から具体的な例も含めて、お話をいただきました。

リーダーの資質と人材育成について、人の人材育成の前に自らの人材育成、尊敬されるリーダーを目指す。リーダーの資質として、①「前向き、素直、謙虚」であること。②明るく元気であること。③「情熱、志、信念、感謝」をもつ。④決断力と責任感、そして覚悟をもつ。⑤至誠の心で成長を続ける。⑥感情をマネジメントする。また、リーダーの視点として、職員には求めるよりも認めること(美点凝視)が大切である。そして、リーダーは「何を目指し、何を成し遂げることが使命なのか」 、「組織」「保育」「広報」など、園運営にかかわる様々なことを考え、「それは何のためにするのか」という原点、常に本質は何であるのかを見極めていくことが大切である。

保育士不足について、保育士定着施策調査報告書のデータをもとに話をされました。

全体として、効果が高かったのは「職場環境の改善」と「職場の人間関係」の施策。人間関係に関する施策として、効果が高いのは相談や異動等の事後対応よりも、「日常の指導・心構え」「教育・研修」等の「予防」。また人材育成の施策としては、「外部研修参加支援」を導入している事業者は多いが、「社内研修の実施」の方が効果は大きい。

「これを行えば圧倒的な効果がある」というような施策があるわけではないが、様々な施策を取り入れ複合的に対応することが大切で、園長等のマネジメント、保育者の良好な人間関係構築等に関する指導・研修が保育者定着につながると言えよう。

03テーマにある広報戦略の広報の意味を考えると、PR(パブリックリレーションズ)である。PRとは、一般社会と良好な関係を構築し、それを維持すること。伝えたいことをやりたいように表現する広告とは根本的に違う。広報・PR活動に必要なのは、客観性と公共性。①「言いたいこと」ではなく、「求められていること」②徹底的に我を知る。③「自分の利益」ではなく「みんな利益」④「よく見せる」ではなく「ありのまま」⑤「ありのまま」だけど、「心地よい演出」を。⑥「結果」「効果」にこだわりすぎない。⑦「派手に一発」ではなく、「地味に継続」⑧あふれんばかりのサービス精神。⑨みんなが喜ぶことをやる。

例えば、クルマを買うときのことを思い浮かべてみましょう。納車までは毎日のようにカタログを眺めたりwebサイトを見たりします。でも、手元に届いた瞬間それらから遠ざかります。こども園でも同様で、最もアクセスするのは「まだ直接的な関わりを持ってない人」です。もちろん在園児のためのコンテンツもある程度は必要ですが、紙媒体のおたよりなどがあるわけですからあくまで二の次です。ここを明確にすることが機能的なデザインにつながります。

04具体的な取り組みとして、浜松市のこども園では、4つの機能が一体となった複合施設を開設している。①就労支援機能業、②子育て支援機能、③カフェ、④おもちゃと絵本の販売。地域の需要を拾っていくことで、子育て支援ひろばの利用者数は2年ほどで、5倍に跳ね上がった。どこでも真似できるケースではないが、ひとつのPRの形として、成功した例ではないだろうか。

この度のパネルディスカッションのテーマを考えると、どの先生も奇を衒っている訳では無く、極めてオーソドックスな事をしています。しかし、多様なアプローチをいくつも試し、ひとつがダメだったからと言ってやめてしまうのでは無く、出来ることを少しずつ増やしていくことが大切なのだということを教えいただいたように思います。